薬が足りない?

 朝起きると、父はなにやら母と話している。母に尋ねると、父の手元にストックしてある薬がもう足りなくなりそうなのだが、あいにく、病院が夏休みで17日まで薬がとりに行けないと騒いでいたようである。母によれば、父はボケる前から、ギリギリにならないと、病院に行かないとのことである。一応、母が病院が配布している「夏休みのお知らせ」を、何時でも父の目の届く電話口においていたにもかかわらず、今回のような事態となってしまった。幸い、父がもう一度薬を数え直したところ、現状のストックで17日まで何とか耐えられるようである。正確には一日分足りないとのことであるが、これはもう仕方ない、一日ぐらい我慢してもらおう。

 昨日は、母が病院に行っており、夕食が遅れてしまったことで、父はやたら腹を立てて、夕食も食わずに寝てしまった。母が中々帰ってこず、心配したのであろうが、母は母で高齢であり、そんなにスピーディーに何でもこなせるわけではない。若い時とは違うと私が父に説明してもなんか怒っている。私がこんなことを言ったのは「あんたも同様に年老いているだぞ。教員なんてできるわけねえだろ!」という嫌味も兼ねてだった。父もボケているとはいえ、そんな私の言葉のニュアンスを感じ取ったのだろう。なんか無性にイライラしていた。私は、父を見ていると、無性に腹立たしくなることがあり、ついネチネチ嫌味を言ってしまうのである。もう少し、控えないとは思うのだが、以前書いたようにアンガーコントロールがなかなかできない自分には、かなり難しい難題である。

 ただし、昨日詠んだ本の中で、急に怒り出すというのは認知症の兆候の一つだとのことである。自分もやはり認知症予備軍なのではないかと思い、陰鬱な気分になる。