病院に薬を取りに行った。

 父は、昨日、病院に薬を取りに行った。前にも書いた通り、病院に行くのを嫌がって、直前でドタキャンした結果、薬が無くなってしまった、正確に言えば、既にドタキャンした時点で薬が無くなっていたのにもらいに行くことをしなかったのである。簿t桁頭でも、まだこの程度の損得計算は働くらしい。無事帰ってきたが、自分が出かける時、家のドアのカギを二つかけたのに、帰ってきたとき、「何で二つかけたんだ」とやたら怒って、私か母が勝手にかけたのだろうと、馬鹿みたいに怒ってきたので、私も母も外には出ていないので、ドアには触れていないというと、父は怒りの矛先をどこに向けてよいのわからないようで、一人でしばらくギャーギャー騒いでいた。あとは、朝一番で出かけ、ろくに食事もせず、帰ってからもせっかく用意していたのに、食事も食わず、その結果、腹が減ったのだろうか、夕食が遅いとギャーギャー騒いでいた。アホみたいな話である。まあ、ギャーギャー騒いでもしばらくすると収まってしまうのであり、なんとなく、予測がつくので、私は以前ほど動揺しなくなりつつある。

 樺沢紫苑のアウトプット入門に上司と部下の関係で、上司に必要なのは、慈しむような、そして、子の成長を願うような厳しくも温かい父親的なものが必要であると書いてあったが、父親がこうまでボケて、しょうもないことで目くじらを立てたり、己の欲望の赴くまま、他人に迷惑をかけるようになってくると、「父親ってそんなに偉いものでもないよね」と若干の違和感を持ってしまうのである。そんなにご立派でなくても父親は父親であり、私の中で父は時には憎悪の対象にもなるが、しょうがないと受入れてしまう、そんな対象になりつつある。

 今日も朝から、元の職場の同僚の方が電話をして頂き、父の職場への襲撃は取り敢えず阻止された。恐らく、今日は、あちこちに電話をかけまくるであろう。父の動きは予測の範囲を超えないことは分かっている。