昨日はなにをしていたのか。

 昨日、父は何をしていたのだろうか?私は終日外出しており、イマイチ把握できていない。というか母に聞けばわかるのかもしれないが、何か聞くことが億劫になってしまっている。私の不在の間、母に父の世話を押し付けてしまい本当に申し訳ないなあと思う。昨日の朝の時点では、父は職場がコロナでやられて年内お休みという話を信じていたようである。恐らくではあるが、父は父で最近の寒さが体に堪えているようである。したがって、職場に行かないというのは父にとってもラッキーなのかもしれない。あくまでここ最近の父の姿や言動に基づく推測に過ぎないのではあるが。

 昨日は、別に父のためというわけではないが、デパートの北海道物産展でやたら、鮭やらニシンやらつぶがいやら松前漬けやらを大量に買ってきた。年に一度、この時期の楽しみである。実はボケる前の父はよくこの北海道物産展が大好きでよく買ってきてくれた。あちこちのデパートで開催される物産展の追っかけをしていた。私もいつもとても楽しみだった。最近は私が代りに買ってきている。父は美味しいとは言うが、心の底ではそれほど美味しいとは感じていないのではないだろうか。何というか食べるという行為そのものが億劫になってきているように思える。

 父の姿を見ると生きることは食べることであるということをつくづく思い知らされる。前にも書いたが、昼過ぎになってやっと朝ご飯を食べる。そうやって時間がずれていくから、1日3食食べていたのが2食になることもざらである。おまけに記憶が亡くなるのか、朝食べたにもかかわらず、すっかり忘れてしまっていたりする。

 食べることがおろそかになることだけは絶対にいけない。