荒れる一日

 在宅勤務が無くなる不安なのか、それとも仕事がうまく行かない不安なのか、どうも私の方が、荒れている。父の態度、言動の些細な部分に苛立ちが止まらない。いや、些細ではない、むしろ私の方が、正しい。なぜなら、今服用している薬は父がこの2年前の検査に基づいて服用しているものである。せいぜい、昨年の入院時に恐らく検査しているから、昨年の基準に基づき服用しているものである。この1年の間全く父は検査を受けていない。もしかしたら、この一年の間で体調が変わったら薬の服用に関しても当然変更しなければならないはずである。だから検査を進めるのだが、相変わらず、逃げ回っている。「自分は元の職場で毎年検査をしている」、「その度に異常は無い」等と言う。検査結果を見せろ、健康診断の日程を言えといえば、当然、そんなものは無く、挙動不審な態度をとる。その挙句、バカみたいなその場限りの嘘八百を並べる。私はもう時間の無駄だと思い、話を打ち切った。

 ばかばかしく不毛な一日を過ごしてしまった。

 今日の教訓は、もはや父の体調を考えても無駄だということである。ここでいくら配慮を示しても、その考えは父にはもはや伝わらない。無駄なことにエネルギーを費やすことは、私にとっても意味が無い。以前にも書いたことだが、私や母がどう生きていくかを父の介護の根本に据える必要がある。私にとっての「気づき」を得られただけでも収穫であった。