忙しい?

 父の「忙しいんだよ」という言葉に対して、私は、「笑わせんなよ」と思わず鼻で笑ってしまった。久々に父に対して嫌味を言ってしまった。私は、「家でゴロゴロして、忙しい皆様に電話かけまくっているだけだろ」と父に言ったら、父は「そう思っているなら、そう思っていて結構です」と卑屈に私の意見を無視した。私も久々にカッとなったが、アンガーコントロールの成果なのか、しばらくすると怒りも収まり、この不毛なやり取りを続けるのもバカバカしくなり、私はその場を去った。もう説得して何かを理解してもらうということについて、私は諦めている。私も嫌味を言ったりして、抑々好戦的になっているため、父との関係はマイナス状態からスタートしている。そこから、いくら私が寛容になって、落ち着いて理を説こうとしても、父の立場からは承認できないだろう。いくら父がボケているからと言って、全く馬鹿になったわけではない。だから、私はその場を離脱して熱を冷ます。昨日はそのまま私は寝てしまった。

 しばらくして、私は起きて、相変わらず、夜中も起きている母と話してみると、母は足の裏のいぼに悩んでいるとのことである。イボごときと思うかもしれないが、イボにより歩くことが億劫になるのは困るのである。歩くということは認知症予防と直結する問題だと個人的に思っている。父もボケる前は脊柱管狭窄症に悩んでおり、あちこち病院を渡り歩いていた。そこに新型コロナの感染増大が重なり、父は外出しなくなり、ボケが進行してしまった。あくまで推測に過ぎないが、歩きと外出は認知症予防の鍵だと思っている。母がイボの痛みで歩けなくなるのはほんとに怖い。インソール等はとっくに装着しているらしいがどうも緩和に至らないらしい。病院に行ってもあまり、効果が無いらしい。何か方法はないのだろうか。

 あと、再び父の話に戻るが、書きながら思い出したのは、昨日、父は一人で歯医者に行ったとのことである。約一カ月ぶりの外出である。上で外出が億劫になったと書いたにもかかわらず、外出したことを書くのはどうなのよと思うが、一応父の日々の記録なので思い出すままに書き留めている。文章があちこちとっ散らかってしまっているのはご容赦頂きたい。書きながら思い出したのだが、昨日の歯医者の治療費に関する領収書を父からもらうのを忘れていた。父がボケてから様々な問題が起こったが、その問題の一つとして、こうした書類の紛失が挙げられる。特に病院の領収書は、帰ってきてすぐ出せと言わないとすぐに無くす。そして平気で自分が無くしたことをごまかし嘘をつく。昨日の治療に関する領収書ももう無くしている可能性がある。今父は寝て居るため、起きたら、意地でも問い詰める必要がある。

 家に居る方が、なんか忙しい気がする。