ビデオメッセージ

 昨日は、父のかっての教え子達から、今度飲み会があるので、その際、父の近況を伝えるビデオメッセージを送ってほしいとの連絡があった。私は父が認知症であることを伝えると、先方もどうもわかっていたようだ。それゆえに今回は飲み会に誘うのデハナク、ビデオメッセージということらしい。恐らく、以前、父が先方に電話をかけ、その父の会話から察したのだと思う。その飲み会自体はコロナ前は父も参加していた。せめて、父が参加できないのであれば、メッセージを寄せてもらおうとのことで、恐らく善意以外のものではないのであろう。しかし、正直な所、私は微妙な気分である。まず、父がZoomを使ったビデオメッセージ等という「ハイテク」なものを理解できるほど頭が良くないのであり、父を説得してカメラの前に座らせて喋らせることが甚だ面倒くさいのである。作業をするのは私である。あと、父個人の感情として、はぶにされてしまったような感情があるのではないかという懸念が私にはある。現に、私が外出した後、母に対して、何で電話を自分に回さないと怒っていたとのことである。私としては先方がむしろ父に電話をしたくないからこそ、早朝に電話をかけてきたのではないだろうかと思っている。とはいえ、進め方としては、やはり父を介して、進めていくことの方が妥当だったと私は若干ではあるが後悔している。あと、上記の飲み会というのが、今週土曜日というのも慌ただしい。もう少し早く連絡が欲しかったというのが正直な話である。

 私が外出した後、母によれば、父は、書類が無い等といって、騒いでたらしい。恐らく、このビデオメッセージの件で興奮してしまった故に起きたのだと思う。

 私が帰ってきた後、また、元の職場から引退したとの父の宣言があった。もう「何度目だナウシカ」の気分である。私は話半分で聞きつつ、ビデオメッセージの件で先方に色色と質問メールを送るつもりであり、そのことで頭がいっぱいであった。