色々無くしている。

 昨日の父は、物がないとやたら騒いでいた。一つは薬である。自分の部屋の机に置いていた薬を入れた袋が無くなったとのことである。私はこれには覚えがある。実は私が、これを取り上げたからである。なぜなら、父は自分で薬を管理できないからである。本来2錠飲むべき薬を1錠しか飲んでいなかったり、あるいは、薬そのものを飲み忘れることがしょっちゅうあった。完全に認知症が原因であると私は思うが、父の手元にある薬はいずれもかなりの劇薬であり、飲み忘れなどは本来であれば言語道断でなのである。また、過剰に摂取すれば、かなり人体によろしくない影響をもたらすものである。したがって、私が、父の薬を管理した方が良いと判断し、取り上げたのである。ところが、父はこれを誰かに盗まれたとギャーギャー騒ぐのである。

 あと、今度、病院でCT検査などを行うのであるが、これの予約表、検査の説明が記載された書類も無くしたとのことである。これについては、私もその行方がわからない。本当にどこに無くしてしまったのであろうか?幸い、私はコピーをとっており、タブレットで写真も撮っていたので、父に見せて、なんとか安心させた。本人は自分の管理能力の低さにショックを抱いているようだが、その一方で、私や母を疑っているようでもある。とにかく典型的な認知症によるものとられ妄想であり、去年から、ずっとこれには悩まされている。

 現在、5月3日(水)、9時21分、今はまだ寝ている。先ほど、母と話したところによると、父はまた、タイプライターを買うだのなんだの我々にとってはどうでも良いことで一人悩んでいるようである。

 今の父の言動で煩わしいものは以下の通りである。

・薬がなくなった

・タイプライターを買いたい

・あと、自分に断りもなく、自分の生家を親戚が売ってしまったこと

以上である。この3つが頻繁に会話に出てくるようになると本当にうざい。

父の言動のパターンは、「自分は気にしていないが、他の第三者のことを考えると〜言わざるを得ない」というものである。以前、このぶろぐでもさんざん書いたが、例えば、父が職場を襲撃する際も、自分と同世代の同僚と自分の仕事はどうなっていると、必ず、かっての同僚の名前を引き合いに出して、あたかも自分の欲望のみで動いているわけではないことを強調するのである。私はこの姿を見るのが本当に不快で、気持ち悪くて、うんざりしてしまう。人間らしいと言えばそれまでなのだが、できれば、見たくない姿ではある。

 今日も一日、私は平穏な日々をおよそ過ごせそうにはないが、少しずつ仕事をしていきたい。