毎日が大問題

 あいかわらず、父は、大変なことが起こった、どうしようと一人で小さな手帳や元の職場でもらってきた日程表を睨みながら、ブツブツなんか言っている。私はもう、バカバカしくて、無視している。どうせ、私が何を言っても聞かない。すべての認知症の人達がそうなのかはわからないが、父に関しては、自分にとって都合のよくないもの、自分が理解できないものは無視する、あるいは半笑いでバカにする、こんな感じで、全く周りの言うことに耳を傾けない。私がでかい声で怒鳴り散らせば、しぶしぶと従うが、それも、恐らく心から納得するというのではなく、「こいつ、何狂ったんだ?」って感じで、むしろ喚き散らす私を憐れみつつ引き下がってやろうというような感じだったのだと思う。本当に羨ましい。

 こんな父に対して、以前も書いたが、父がなんか、騒ぎ始める度に、私は「どんだけ元気なんだよ、こりゃ私や母の方がアンタより早く死ぬよ」

と、ことあるごとに言うことにしている。私の言うことをなにも聞かない人間に対する私の方の憂さ晴らしに過ぎないのだが。

 恐らく、今日の夕方4時ごろ辺りから、不安に駆られて、上で書いた内容の事で騒ぎ始めるだろう。変に慌てても、私達が消耗してしまうのだ。落ち着いていかなければならない。