私が出かける直前になると・・・

 昨日、父の足元のおしっこパックを付けた部分と布団の一部が濡れていた件については、結局原因不明である。おしっこパックから漏れたわけではないことはわかっているし、パンツが濡れているわけでもないで、本当にどこから漏れているのかは分からない。恐らくではあるが、昨日の早朝、おしっこパックから、おしっこを出した後、私と母は寝たのだが、父はしばらく起きていた。そして、おそらくではあるが、洗面台に言って水を流している。この音は、自室に私がこもった後であったが、水の流れる音は聞こえていた。だから、恐らく、そのときに、何らかの形で、水を浴びたのではないかというのが、取り敢えずの仮説である。

 昨日、私は古い友人が転職したと言うので、転職祝いではないが、焼肉を食べに行った。母を一人残していくのが本当に心苦しく、2時間で帰ってきた。父の認知症が発症してからというもの、この外出をする時の良心の呵責というか、本当につらい。だから、母にも自由に遊んできて欲しい。

 ところで、私が外出するとき、父は、突然活動を始める。昨日は私が外出直前に風呂に入ると言い出した。風呂に入る時は、おしっこパックを付けたままでも入ることはできるが、できれば、おしっこパックを一時的に外して、DIBキャップという止め栓を一時的カテーテルの部分につけて入っている。私がこの作業を手伝うのだが、昨日は、もう出かける直前であり、それはできないと伝えた。父はやたら残念そうな顔をしていたが、私からすれば、昨日、風呂に入るって言ったのに入らなかったじゃないかと文句の一つも言いたいのである。だが、私も多少は成長したのかも知れないが、ぐっと文句をぶちまけるのをこらえた。なぜなら、言ったところで、お互い不快になるだけで、何も改善はされないのである。むしろ、改善のために何をすればよいのか、知恵を働かせた方が、私にとってのボケ防止になるのではないかと思っている。

 父のこうした無茶無理難題は、知恵と工夫で私が賢くなる機会とポジティブに捉えるべきなのではないかと、ちょっと書きながら思った次第である。昨日一緒に飲んだ友人も何だかたくましくなっていた。色々と考えているようであり、私も多少なりとも触発されたのかもしれない。