結局行かなかったらしい。

 昨日、父は床屋に行く予定だったが、結局行かなかったらしい。私は、終日外出しており、父の様子はわからないが、私が帰ってきたときには、母が不機嫌そうにしており、結局床屋に行かなかったことを伝えてくれた。

 どこかで、そんな風になるかもと、ちょっと予想はしていた。やはり頭がボケてしまい、床屋に一人で行く自信がなくなっていったのだと思う。私は以前、父の通う床屋へのルートを調べに実際に床屋に行ったことがある。ルートは単純で、駅を降りて、改札を出たら左に曲がってひたすらまっすぐ、ただそれだけなのだが、距離がかなり長く、84才の御爺さんにはもしかしたら酷な道筋なのかもしれない。

 この調子だと、いつ床屋に行くことになるのやらという感じである。

 ちなみに今日は、月曜日で、床屋もお休みである。したがって、家にいて、居間に度かっと座って、ずっとテレビを見ている。年を取って体力もなく、仕方がないとは思うが、なんか鬱陶しい。仕事には行きたいくせに、そのための勉強とか作業は全くやろうとしない。本当に都合の良い脳みそだと思う。